FCR不動状態からの始動方法〜Dトラ編

09/07/18日-【Dトラ】FCRのセッティング改訂版にて更新
基本的に間違いも含め、何をどう間違ったのか、
私自身が、再度検証するために記録として残しておきます。

09/06/27日-現在の状況およびクリップについて訂正
09/05/07日-訂正および修正
09/05/03日-訂正および付加  
09/03/01日-始動方法に内容付加
      ストレート径の守備開度訂正
09/02/27日-記載内容訂正
09/02/18日-記載内容訂正+付加
  
あくまでも、私の行った方法です。
決して「正しい」わけではありません。
この内容に沿って作業を行ったそしても、
その際におきた故障など、私は責任を一切負いませんので、
セッティングは各自の責任によって行ってください。
  
まず、FCR投入前にエンジンが必ずかかる状態である事が
前提条件ですのであしからず。
また先にオイル交換もしておきましょう。
ハイテンションコード(プラグコード)も消耗品です。
ある程度年式が経過しているモノは、余裕があれば、
変えてしまいましょう。(新品ならノーマルでも十分)
(出来るだけかかりやすい状態にしておきましょう。)
また、以下条件は必ず満たしてください。

  • 1-セルが回る。
  • 2-プラグに火が入る。
  • 3-排気漏れが無い。
  • 4-圧縮抜けが無い。
  • 5-エアクリは新品である。
  • 6-プラグは新品である。  

  
ちなみにDトラの場合純正指定プラグはCR8Eですが、
KLX300Rも純正指定はCR8Eです(KAWASAKI パーツリストより)。
  
ご存知とは思いますが、不動の場合からセットを詰める場合バッテリーに
大変な負担がかかります。エンジンがかかるまでヘッドランプはいらないので
ハズしておきましょう。また、バッテリー充電器も必要になると思います。
そこら辺は最低限覚悟しておきましょう。
  
まず、内部の真鍮製部品およびガスケットは新品である事が望ましいです。
真鍮製部品はそのほとんどが消耗します。
PS,PAS,MJ,SJ,JN,MJH。
特に
PS:パイロットスクリュー(667円)
JN:ジェットニードル (571円)
MJH:メインジェットホルダー(945円)
は消耗が激しい様です。(値段は私がBUMさんで買った時の値段)
夏場などエンジンが完全に温まった状態でアイドリングが乱れる場合
MJH、PSの磨耗が進んでいる可能性が高いらしいです。
  

  • 249ccのセッティングスタート時の目安(FCR35)

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MJ:132 SJ:42
Needl:OCEMS クリップ1段目(規制前)
Needl:OCEMS クリップ3段目(規制後)
PS:1時間30分 PAS:1時間30分
油面:フロートバルブが閉じる瞬間9mm(標準)
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  • 292ccのセッティングスタート時の目安

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MJ:138 SJ:42
Needl:OCEMS クリップ1段目(規制前)
Needl:OCEMS クリップ3段目(規制後)
PS:1時間30分 PAS:1時間30分
油面:フロートバルブが閉じる瞬間9mm(標準)
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  • 315ccのセッティングスタート時の目安

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MJ:142 SJ:42
Needl:OCEMS クリップ1段目(規制前)
Needl:OCEMS クリップ3段目(規制後)
PS:1時間30分 PAS:1時間30分
油面:フロートバルブが閉じる瞬間9mm(標準)
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(参考・引用サイト:モタードしようぜ)
(↑これは目安ですので、ご自分のセットが大きく外れるからといって
 先入観にとらわれずに、自分の感覚を信じて進めて下さい。
 たぶん全体的に薄めです(盛夏向き))
  
上記セットでエンジンがかかった場合は
そのまま各部位のセッティングにお進み下さい。
  

  • エンジンがかからなかった場合の対処法

  
まずは注意☆
外気温が15℃を昼夜とも下回る季節の場合、
ルーズなセットでは始動困難が続きます。
が、逆に言えば、わかりやすいとも言えます。
諦めずに根気良く行きましょう。
  
外気温が15℃を超える季節の場合SJ.MJが1段くらいずれていても
始動することがほとんどです。走行中にトラブルに見舞われ無いよう
あせらず丁寧に作業をしましょう。
  
始動準備として、
冬場はパイロットスクリューの開きを1:45程度
夏場はパイロットスクリューの開きを1:30程度
でセットします。
(内部パーツの消耗具合や、製品のばらつきにより多少変化)
下記の「始動後の各部位のパーツの変化」ではパイロットスクリュー
および、SJの変更で行われる変化は両方似ていますが、、、
基本的にPASおよびSJは混合気にする際の濃度を決定する機関で、
PSはその出来上がった混合気の量を決定する機関と思います。
濃度が薄めで量でカバーしても
濃度を高めて、量をカバーしても
体感する効果は始動すれば一見似ていますが、
始動性に関しては、結構異なる可能性があります。
自然気化量の低い冬場はPSを大目に開けて、
自然気化量の多い夏場はPSを閉め気味にしてみると誤差を減らせて、
セットしやすいかもしれません。
(1:30を基準にした場合どちらも15分〜30分程度)
  
  
1-アクセルや加速ポンプを触らず、2秒程度セルだけ回します。
 (時間をおいて2〜3回試します。)
2-プラグを確認します。プラグの金属外周にガソリンが付着しているか
 確認します。
3-ガソリンが付着しているようならSJを1段下げます。
3-ガソリンが付着していないようならSJを1段上げます。
4-3項が極端な場合はSJ・MJ両方を上げ(下げ)ます。
  
これの繰り返しで、まずセルで1瞬火が入るまで試します。
ちなみに薄い時はセルを回したときの音が静かな時が多いです。
また、キャブレター内にガソリンが入っている状態で日をはさんで
次の日にセルを押した瞬間だけかかるようであれば、SJが薄い状態です。
また、アクセルを2〜3回煽ってからセルを回したり、加速ポンプを
押しながら、意図的に濃い状態を作って改善されるようなら、薄いです。
  
もし一瞬でも「ボリュ」という変な音がした時はだいぶ近づいてきています。
濃い状態から薄いほうに向かっているのであれば、
PASの開きを15分ほど開き、何度かセルを回します。
逆に薄い状態から、濃いほうに向かっているのでれば、
PASの開きを15分ほど閉じて、何度かセルを回します。
1瞬の点きの音が長くなったり、威勢の良い音がする様になりつつ
あるのに、アイドリングに至らない場合
PSの開きを15分ほど変更します。
調子が良くなっているがかからない場合。
そのPSとPASの状態のままSJを一段上げ(下げ)ます。
  
SJを変更すると今度は一回の火が入らなくなった場合、
SJを戻してMJを上げ(下げ)てみます。
  
  
この繰り返しで多くはエンジンがかかるようになるかと思います。
ちなみにニードルの先端が潰れていたり、変形していると、いつまでやっても
かかりませんのであしからず。(ルーペ等で必ず自分の目で確認しましょう。)
SJの段階でプラグの乾き(濡れ)が酷い場合、
SJ,MJを同時に同方向に変更してもいいですが、
全体的にプラグに湿り気が出てきた場合はスロー系統のみで様子をみましょう。
  
冬場でなければ、いけるハズです。
冬場、「プラグの湿りはよさそうだけど、かからない」
場合。アクセルを一回半分位開閉して、クランクケースに60℃のお湯を
2杯ほどバケツでかけて、キャブレターをドライヤーや
暖めたタオルで無理に暖機すればかかる場合があります。
  
非常に手間に感じるかもしれませんがFCRは順番に外していけば15分程度でバイクから
降ろすことができます。3時間もあれば4〜5セットくらいはできるので、
地道にやれば2〜3日で始動まで行き着けると思います。
(私はこの方法にいきつくまでに1ヶ月かかりましたが・・・;;)
エンジンさえかかるようになれば、後は↓を参考に細かい部分を詰めて、
自分なりのセッティングを見つけて下さい。
(悪魔でも参考ですので、、、ご理解下さい。)
  

  • 始動後の各部位のパーツの変化(体感)

アクセル開度に対して最も影響力を持つパーツ
(上のカテゴリーは下のカテゴリーに対しても影響力を持ちます。)
・50 〜100% - メインジェット
・↓⇒25 〜 50% - テーパー角度   (メインジェット系統)
・↓↓⇒25%近辺  - クリップ段数  (メインジェット系統)
・↓↓↓⇒15 〜 25% - ストレート径 (メインジェット系統)
・・・・・⇒00 〜 15% - SJ,PS,PAS (スロー系統)
  
スロージェット:SJ
始動〜アクセル開度0〜10%に症状が集中。
濃い>アイドリングでアクセルを煽った時にアイドリングに戻らず、
   比較的高い状態を数秒(濃いほど時間が長くなる)維持し続ける。
   そのままSJを上げていくと、始動悪化・発進時からの加速で
   モフモフとサイレンサーからかぶった音がして加速しない。
薄い>始動悪化
  
パイロットエアスクリュ、パイロットスクリュ:PAS、PS
始動〜アクセル開度0〜10%に症状が集中。
一般に15分(45°)づつ調整するようだが、
SJを変更するよりも一時的な変化が大きい。
濃い>アイドリングに落ち着かない症状がSJを1段上げた時より強く出る。
薄い>アイドリング状態でエキパイ付近からすでに「ポンポン」
   という軽いバックファイヤーが見られる。
  
☆ニードル(ストレート径)
アクセル開度15〜25%付近に症状がみられる。
(クリップ位置によって開度は多少上下する。)
スロー系とテーパーとの繋がりが主。
薄い>15〜20%付近(特にストレート径の終わり付近ほどわかりやすい)
   に突如失速感があり、軽いノッキング的な
   ギクシャクを起こす。アクセルを大目に開けてその開度をスルー
   すると普通に走るのであれば、ストレート径に問題がある。
  
☆クリップ段数(切上がり)
 考え方としてテーパーの始まりがどの位置にあるのか?
という感じ。スロー系>ストレート径ときてアクセル25%
付近のテーパーとの繋がりに症状が集中。
クリップを下げると効き始めが早くなる。
CDIなどで回転数に応じて点火時期が急激に変わるものや、
マフラーがピークパワー重視(抜けがいい)のモノはクリップが上の方になりやすい。
クリップ1段の変化は0.9mm。切上がりの番手は0.45mm刻みで製造されている。
 クリップ位置を上げる場合ニードルがメインに対して多く塞ぐ形になるので、
スロー系統およびストレート径等を濃くする必要がある。
場合にもよるがクッリプ1段の変化に対してストレート径か
スロー系統で調節が必要になる場合もある。
逆にクリップ位置を下げる場合もストレート径等薄めにする等の作業が必要になる事が
多い。
濃い>アクセル開度25%付近でギアチェンジなどをすると、
   アフターファイヤーをどのギアでも起こす。
   25%ちょっと超えた辺りで伸びの無い部分が出る。
薄い>アクセル開度25%付近でギアチェンジなどをすると、
   アフターファイヤーをどのギアでも起こす。
   25%ちょっと超えた辺りで失速感がある。
  
ニードル(テーパー)
30%〜50%間でアクセルを開けていくとどんどん薄い症状に
なる場合、テーパーの立ちが緩すぎる可能性が濃厚
濃い>アクセル開度25〜30%付近でノッキングを起こす。
    
メインジェット:MJ
アクセル開度1〜100%までまるごと濃くなったり薄くなったりする。
始動性時の一瞬には影響しないが、その直後から影響。
ニードルまでセッティングが出て、50〜100%がどうにも薄いのであれば、
MJの変更が必要だが、MJを変えたら、もう一度ニードルからのセッティングが
必要になる可能性が高い。
濃い>エンジン音は上がっていくが、加速しない。または
   エンジン音の割りに加速感が鈍い。
薄い>  
  
※現在まで私が試したパーツの変更によって出た症状ですので、
体感の仕方によって多少変化すると思います。
この記録だけは、私の今後のセットによって、修正されて
いくと思います。
  

  • 2009/02/20頃のセット

292/ノーマルカム/規制後CDI
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  • マフラー:KLX300R-純正バッフル付き
  • エアクリ:Twin AIR 蓋無し
  • MJ:150 SJ:48
  • Needl:OCEMS クリップ3段目
  • PS:1時間45分 PAS:1時間15分
  • 油面:フロートバルブが閉じる瞬間9mm(標準)

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  • 2009/05/07頃のセット

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  • マフラー:FMF factory4 サイレントボム-ストレーナ仕様
  • エアクリ:Twin AIR 蓋無し
  • MJ:150 SJ:50
  • Needl:OCELQ クリップ1段目
  • PS:1時間45分 PAS:1時間22.5分(1+3/8)
  • 油面:フロートバルブが閉じる瞬間9mm(標準)

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  • 2009/06/27

一応現在の有力候補
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  • MJ:142 SJ:48
  • Needl:OCEMS クリップ1段目
  • PS:1時間35分 PAS:1時間30分
  • 油面:(標準)

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↑30〜50%の開度が重い
 SJを下げる事で改善されるが、アクセルを閉じても
 ふけっ放しになる症状が出てしまう。
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  • MJ:140 SJ:50
  • Needl:OCEMS クリップ2段目
  • PS:1時間35分 PAS:1時間30分
  • 油面:(標準)

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↑25〜50%の区間が気持ち薄い。
 その開度の特に序盤(25〜40%)に時折アフターが出る。